Linux 技術者認定機関である 特定非営利活動法人(NPO)LPI-Japan(エルピーアイジャパン、理事長:成井 弦 www.lpi.or.jp)は、教育機関向けに、Linuxサーバー構築のための教科書「Linuxサーバー構築標準教科書」を開発し、6月22日より無償で提供を開始することを発表しました。
本教材「Linux サーバー構築標準教科書」(以下、本教材)は、多くの教育機関からの要望に対応して、Linuxのサーバー構築技術を基礎から学習するための教材、および学習環境の整備に向けて開発したものです。そして、Linux 技術者の育成に貢献をするために、LPI-Japan から無償提供するものです。
本教材の目的は、LPICレベル2の201試験および202試験の出題範囲に含まれる、Linuxサーバー構築の知識を、実習を通して体系的に学習することにあります。Linuxサーバーを構築した環境で、実際にWebにアクセスし、メールを送受信することで、Linuxサーバーの動作原理のプロトコルの仕組みを理解することができます。(詳細は次頁のテキスト構成を参照)
LPI-Japan は、Linux 技術者認定試験(LPIC)の実施を通じて、IT 技術者のスキルアップに寄与し、国内ではLinux 技術者受験数12万人(2009年6月現在)を達成しており、Linuxの技術力の認定試験では世界最大規模となります。本教材の提供により、さらにLinux 技術者の育成と技術力向上、およびOSS環境の利用推進を支援していきます。
すでに、LPI-Japan では、昨年9月に、Linux 技術者の教育向けに「Linux 標準教科書」を開発して提供しており、大変高い評価を得て、多くの方々に利用されています。現在までに、ホームページからのダウンロードが約3万件を達成しています。主に、高校・大学・専門学校・スクール、および社会人の個人のスキルアップと企業研修などにおいて利用されています。本教材は市販のLPIC受験対策用の書籍とは異なり、Linuxの知識を体系的に学習することに適した教材として評価をされ、非常に多数の方々に利用されています。
本教材は、その実績を元に2冊目の標準教科書として提供するものです。今回は、初級者が利用できるLinux サーバー構築のテキストとして開発しました。
本教材では、講師1名と受講生2名以上が存在する環境での利用を前提に構成しています。実際に実習では、講師用のPC1台と受講生用のPC2台以上を使います。 OSは、CentOS バージョン5.2を利用します。
本教材の想定学習時間は12時間(6時間X 2日)です。高校・大学・専門学校などにおけるLinux入門コースの授業コマ数としては、90分間X 8コマの授業分を想定し、座学+実習形式での利用に適応した構成になっています。
本教材は、電子データのテキストで、LPI-Japan のホームページで公開します。 (http://www.lpi.or.jp/linuxtext2/) 公開にあたっては、本教材で定義されたライセンスの下で公開されます。 データはPDF 形式です。<合計:121頁>
本教材は、最新の技術動向に対応するため、随時アップデートを行っていきます。 また、テキスト作成やアップデートについては、意見交換のメーリングリストとWikiサイトで、誰でもオープンに参加できます。
メーリングリストのURL は、次のとおりです。 http://list.ospn.jp/mailman/listinfo/linux-text
WikiサイトのURLは、次のとおりです。 http://www.lpi.or.jp/linuxtext/server/
<テキストの構成>
- 1章
- Linux のインストール準備と事前学習をする
- 2章
- Linux のインストールと設定を行う
- 3章
- ネットワークの設定と確認を行う
- 4章
- DNSサーバーのインストールを行う
- 5章
- Webサーバーのインストールを行う
- 6章
- メールサーバのインストールを行う
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