Linux技術者認定機関である 特定非営利活動法人(NPO)LPI-Japan(エルピーアイジャパン、理事長:成井 弦)は、2009年2月28日より、LPICの最上位レベルの資格となる「LPICレベル3試験」の専門試験である「LPIC-3 Specialty LPI-303 Security」の配信開始を発表しました。
LPICレベル3の試験は、エンタープライズレベルでの仕事が出来る技術者を認定する試験であり、各分野の高い専門技術力を認定していくものです。そして、現在企業においてセキュリティ対策が施されたITシステムの構築が重要となっている中で、IT業界のニーズに対応し、LPICレベル3「Security」の試験を新たに開始します。特にこの試験は、日本のマーケットのニーズに応えて開発しました。試験内容には、日本OSS推進フォーラムのセキュリティTFの協力により、必要とされるセキュリティの最新技術を盛り込んでいます。
LPICレベル3プログラムは、「LPIC-3 Core」を基本認定として、さらに「303 Security」試験に合格した人は、「LPIC-3 Specialty LPI-303 Security」認定者として活躍できます。
LPIでは、LPICレベル3試験の301試験、302試験を2007年に開始しています。そして今回、「302 Mixed Environment Exam」に次いで、二番目の専門試験として「303 Security」を2009年2月に、リリースするものです。
レベル3の受験者数は、前年度比500%以上の高い伸びを達成しています。
「303 Security」の出題範囲の傾向は次のとおりです。
- 暗号化の技術(OpenSSL, GPG、ファイルシステムの暗号化など)
- アクセスコントロール(SELinuxなど)
- アプリケーションセキュリティ
(Apache、Mail service、OpenSSH、MySQL、Syslog、FTPなど)
- システムセキュリティ
- 運用面の強化
- ネットワークセキュリティ、など。
詳細は、次を参照願います。http://www.lpi.or.jp/lpic3/index.shtml
「303 Security」は、正式リリース前に世界中でベータ試験を行い、ベータ試験を受験された方々の解答や試験内容についてのコメントから、試験問題の妥当性や信頼性の検証をしています。日本でも昨年12月13日にベータ試験を実施して、多くの方が参加されました。
その詳細は、こちらで紹介しています。http://www.lpi.or.jp/event/20081222/
LPI-Japanでは、今年1月に総受験者数が延べ11万人を達成しましたが、その後も毎月2,000名規模の受験者数の実績で推移しており、2009年3月末時点で、累計受験者数11万5千人を見込んでいます。
LPICレベル3について
2007年初旬に、最初のLPICレベル3の試験となる301試験と302試験をリリースしました。最初にリリースされた301試験と302試験は、認証およびファイル共有サービスの分野や、LinuxとSamba等の混在環境の分野におけるLinux技術者の専門的なスキルを評価するものです。
理事長のコメント
LPI-Japan成井理事長は次のように述べています。
「LinuxがサーバOSとして使用される分野ではインターネット関連が一番多いと言えます。そしてこの分野においてはセキュリティの確保が重要課題です。非常にセキュアなサーバ構築が可能な技術者の証明として、『LPIC-3 Specialty LPI-303 Security』認定は技術者にとり、また業界にとり非常に重要な認定になると思います。」
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